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2014年6月28日土曜日

アズマヒキガエルの骨  The bones of Japanese toad.

6月12日に、k-ta隊員から郵送されてきた乾燥したアズマヒキガエルをガラス瓶の水に浸けた。
27日に完全に腐っていたので、水洗いして汚物を捨てた。
下は、12日の水に浸けた状態。
このカエルは代々木のk-ta隊員の家の近くのお寺にあったようだ。
どうも、カラスにやられたようで左のは腹部が無かったし、右のは頭だけだったようだ。
左のは足はあるが腹部ばかりか手の部分もない。
上のカエルを骨にした。
Left部分のA,B,Cはそれぞれ、対になっている。頭部が2個あるので、AとBとCは頭骨の一部だろう。Cは後頭骨だと分かった。
さらにJも同じものが2対あるので、上顎骨かな?Mの左4つが下顎骨なのかな?
しかし、JやMの骨には歯らしきものがまったく見当たらない。
Center部分のE,E'は腸骨でE,E'の下部の凹みは大腿骨が付く。
F、F'とG、G'が大腿骨と脛骨だ。
脊椎骨がこんなに少なくその並びが分からない。
一番下の脊椎が仙骨かな?
Oは何と尾てい骨にあたるようだ。
Right部分のHは大きな塊でこれは、なんとEとE’とが接する、恥骨と坐骨にあたる事が分かった。
Iは下肢の骨だと思うし、Kは頭蓋骨の一部だろう。
Lは哺乳類の鼓胞に似るが1個だけだ。
Nの3個は間接部分と思うがどこの部分のものか検討がつかない。
で、骨を並べてみた。脊椎や頭骨部分は好い加減だ!
カエルの骨は、例えアズマヒキガエルのような大型のカエルでも大腿骨などの骨髄部分は空洞となっている。つまりスカスカだ。もし、イタチやテンが食べたとしたら、どの骨もバラバラの破片となるに違いない。脊椎骨がそのまま排出された場合に、他の脊椎動物と区別するには、
一緒に排出された毛、羽毛、鱗状の外皮、しばしば手足の先が消化されずにそのまま排出されるので、それらを含めて総合的に考えなければいけないだろう。
AやB、さらにはE、F、GやH、J、Mがそのまま出てきたならば同定できる。
でも、ネズミのような小哺乳類がテンに食べられた時は、歯か上下の顎骨しか決めてにならない。

ペリットならば骨がそのまま出てくるだろうが、糞として排出された場合は、歯が出てこないようなカエルは決めてに欠けるかな?
土曜日の6時間以上をカエルの骨の整理に費やした。
肋骨や前肢の骨がないものの、カエルの骨は哺乳類とは比べものにならないほど少ない。

7 件のコメント:

ほねや さんのコメント...

こんにちは、ほねやです。


>Nの3個は間接部分と思うがどこの部分のものか検討がつかない。
これは肩帯の骨ではないでしょうか。

出典がウィキペディアで申し訳ありませんが、参考になるページを挙げておきます。ページの中ほどにある「両生類」の項目で、カエルの肩帯の骨格が解説されています。
http://www.weblio.jp/wkpja/content/%E8%82%A9%E5%B8%AF_%E8%82%A9%E5%B8%AF%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81

その中の画像
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Toad_shoulder_girdle.jpg

これによると、
Nの骨の上ふたつは、画像における2.肩甲骨
残りの、Nの骨の下ひとつは画像における4.前烏口骨
ではないかと思われます。

どちらも似ていますが、
・肩甲骨は、平たい方の端が、直線的に切れている。
・前烏口骨は、平たい方の端がカーブしている。
(言葉にしにくいです・・・うまく表現できなくてすみません)
・肩甲骨の方が前烏甲骨よりも大きい

というポイントで区別できると思われます。


>しかし、JやMの骨には歯らしきものがまったく見当たらない。
ヒキガエルの仲間は歯がありません。形態的にも、Mは下顎骨で合っていると思います。

僕は初めて解剖したカエルがオオヒキガエルだったので、以降何年もカエルに歯は無いものだと思い込んでいました。
ある日、ウシガエルを解剖した時に歯があることに気づき、とても驚きました。

ほねや さんのコメント...

追記

カエルの骨格図は、背側から書いたものが多く、専門書でもなければ肩帯などを詳しく解説したものは少ないですね。
頭部の細かいパーツもまとめて”頭骨”としているものも多いです。
これでもかっというくらい詳しい専門書、欲しいなあ・・・。


また、歯の有無についてですが、ヒキガエル科以外は上顎のみに歯があるようです。
ここら辺は僕は勉強不足です。。

fukuda, fumio さんのコメント...

ほねやさんへ
いやー、流石です。脱帽です。
Nが肩甲骨部分の骨だったなんて、前足は食べられたが肩甲部分が残っていたんだ。
A,Bは頭部のどこにあたるのか?鼓胞のようなLはどこの骨なのか?

ほねやさんから紹介されたサイトをプリントアウトして、読みました。久しぶりに進化について考えております。

丹沢で拾ったヒキガエルの頭部の乾燥標本を持っているんですが、これに歯が無いので歯骨部分が剥がれていると思っていました。

形態学も含めて日本の動物学はまだまだこれからです。ほねやさんが詳しい専門書を書けるように頑張ってください。

なんか、ぼくももう少し頑張ろうという気持ちになってきました。

ほねや さんのコメント...

ほねやです。

>前足は食べられたが肩甲部分が残っていたんだ
そのことを忘れていました!
Lの鼓室のような骨は、上腕骨の、肩側の端ではないでしょうか。球面になっている面が、肩関節へ繋がる部分です。

腕が折れていることに気付かず、単品の骨だと勘違いしておりました。


細かい頭骨のパーツは、何かいい資料を見つけましたら追って連絡致します。


>ほねやさんが詳しい専門書を書けるように頑張ってください。
目標の一つではあります。
自分の活動を記録として出しておくことは大切だなと最近思います。

fukuda, fumio さんのコメント...

ほねやさんへ

いやー、自分でカエルの骨は骨髄部分がなくスカスカだと言って置きながら見落としておりました。この前肢の片一方の上腕骨の肩側の端が残っていたからこそ、肩甲骨や前烏口骨がが揃って残っていたわけですね。
納得です。

是非、秋までに完全なカエルを拾うぞ!

ゆーゆー さんのコメント...

二枚目の写真で自分が分かる範囲ですが書きます。
Aは副蝶形骨、Bは翼状骨でJの上顎骨と繋がります。その間にある方頬骨は多分ですがKの真ん中にあるやつだと思います。
そしてMの左4つが下顎でその先に右から二つ目の歯骨がつきます。その先にはメッケル頤骨が付きますが見当たりません。
Kの左二つは上肩甲骨でほねやさんが貼ってくっれた標本画像にも確認できます。
Nに関してはほねやさんと同意見です。
参考なれば幸いです。

fukuda, fumio さんのコメント...

ゆーゆーさんへ
コメントありがとう!
Aは副蝶形骨、Bは翼状骨なんですか!
ぜんぜん哺乳類の骨の形状とは違いますね。
方頬骨やメッケル頤骨なんて初めて知りました。
進化の不思議と面白さを感じています。
いろいろ教えてくれてありがとう。